最近はネットで簡単に印刷物が注文できるようになっていますが、印刷物の仕上がりは自分が考えていたものより悪いというようなことも多くあるのではないでしょうか。自分が考えているような印刷物の仕上がりにするためには、印刷する方法だけでなく印刷用紙の紙質についても考慮する必要があります。
ここでは、代表的な印刷業者の紙質、用途、価格についてご紹介します。この記事を読んでいただくと代表的な印刷業者の紙質、用と、価格が分かるので注文する前に一度、参考にしていただければと思います。
1、代表的な印刷業者の紙質
代表的な印刷業者の紙質としては次のようなものがあります。
・コート紙
コート紙は顔料(コート剤)を用紙の表面につけて均一な表面になるように機械で加工したツヤがある滑らかな印刷用紙で、特徴は表面、裏面とも微光沢があることです。優れた印刷特性があり、きれいな画質で写真などが印刷できます。
カラーの表現にも適しており、一般的な商業印刷、高い彩度のカラー印刷に広く使用されており、高品質の印刷が要求される場合はコート紙がオススメです。
・マットコート紙
マットコート紙の特徴は価格帯がコート紙と同じで画用紙のように表面の光沢を押さえたマットな紙質の印刷用紙で、手触り感と質感がしっとりとしており、光沢がコート紙と比較してないので半光沢紙とも言われています。
コート紙にカラーの発色は似ており、インクの沈みが印刷した後に少ないのでボリューム感がある仕上がりになり、光沢がないのでつるつるとしたコート紙のような感じが少なくなるため仕上がりが落ち着いた感じになります。
・上質紙
上質紙は普通のコピー用紙と質感が同じような印刷用紙で、両面ともコーティングされていないため光が反射しないので見やすく文字がメインの本などの印刷物によく使われています。色が紙についた色上質紙は豊富な色があるためいろいろな印刷でよく使われています。
2、代表的な印刷業者の紙質の用途
代表的な印刷業者の紙質の用途としては次のようなものがあります。
・コート紙
広い用途で利用されるもので、高級感があり光沢のある印刷物の場合にオススメです。
菊判/1000枚の用紙サイズで58kg~73kgの場合は
- 部数が多い折り込みチラシ印刷
コピー用紙程度の73kgの場合は
- パンフレット印刷
- フライヤー印刷
- 中綴じ冊子印刷
- 部数が多いチラシ印刷
コミックの表紙程度の90kgの場合は
- ポスター印刷
- フライヤー
- チラシ印刷
- チケット印刷
- 中綴じ小冊子印刷
- カード印刷
コート紙は重さによって用途が違っており、部数が多い折り込みチラシ印刷、パンフレット印刷、フライヤー印刷、中綴じ冊子印刷などの用途になります。
・マットコート紙
マットコート紙は、落ち着いた感じの印刷物の場合にオススメです。
菊判/1000枚の用紙サイズで文庫本の本文程度の90kgの場合は
- パンフレット印刷
- フライヤー・チラシ印刷
- 無線綴じ冊子印刷
- 中綴じ小冊子
- ハガキ印刷
- カレンダー印刷
- 封筒印刷
- 同人誌印刷
- カード印刷
パンフレットの表紙程度の110kgの場合は
- 封筒印刷
- フライヤー・チラシ印刷
- 中綴じ小冊子
- 折パンフレット印刷
- 無線綴じ冊子印刷
- カレンダー印刷
- ポスター印刷
- チケット印刷
- ハガキ印刷
冊子カレンダー程度の135kgの場合は
- 冊子カレンダー印刷
- フライヤー・チラシ印刷
- 中綴じ小冊子印刷
- 折パンフレット印刷
- 無線綴じ冊子印刷
- カレンダー印刷
- ポスター印刷
- 同人誌印刷
- チケット印刷
- ハガキ印刷
マットコート紙は重さによって用途が違っており、パンフレット印刷、フライヤー・チラシ印刷、無線綴じ冊子印刷、中綴じ小冊子、ハガキ印刷、カレンダー印刷などの用途になります。
・上質紙
ペンや筆で書くような印刷物の場合などにオススメです。
菊判/1000枚の用紙サイズで紙厚がコピー用紙よりもしっかりした70kgの場合は
- フライヤー・チラシ印刷
- ハガキ印刷
- パンフレット印刷
壁掛けカレンダー程度の90kgの場合は
- フライヤー・チラシ印刷
- 無線綴じ冊子印刷
- 中綴じ冊子印刷
- 同人誌印刷
- カレンダー印刷
- ポスター印刷
- カード印刷
- パンフレット印刷
パンフレット程度の110kgの場合は
- フライヤー・チラシ印刷
- ハガキ印刷
- パンフレット印刷
- 無線綴じ冊子印刷
- 中綴じ冊子印刷
- 同人誌印刷
- カード印刷
上質紙は重さによって用途が違っており、フライヤー・チラシ印刷、ハガキ印刷、パンフレット印刷、無線綴じ冊子印刷、中綴じ冊子印刷、同人誌印刷、カレンダー印刷などの用途になります。
3、印刷業者の紙質の価格
印刷業者の紙質の価格は印刷物の内容、印刷用紙のサイズなどによってそれぞれ違うため、価格が知りたい場合は印刷業者のホームページにアクセスして下記のような選択項目をいれてみてください。そうすると価格が出てきますよ。
〈選択項目例〉
- 用紙を選択
- サイズを選択
- カラーを何色利用するかを選択
- 印刷枚数を選択
- 到着日を選択
これらの項目を選択して初めて価格が分かります。地道な作業ですが、何社か同じように選択してみると相場の価格や安い高いなどが見えてくると思います。
4、まとめ
ここでは、代表的な印刷業者の紙質、用途、価格についてご紹介しました。
代表的な印刷用紙の紙質としてはコート紙、マットコート紙、上質紙があり、代表的な印刷業者の紙質の用途は重さによってそれぞれ違っています。印刷業者の紙質の価格は印刷物の内容、印刷用紙のサイズなどによって非常に違うため業者に問い合わせする必要があります。
印刷する場合は、ここでご紹介したような代表的な印刷業者の紙質、用途、価格についてぜひ参考にしてください。